作家の善意の逸品を吟味する来場者=9日午前10時半、金沢市の香林坊大和8階ホール

 恒例のチャリティー展「第61回歳末美術展」(一般財団法人石川県美術文化協会、北國新聞社主催)は9日、金沢市の香林坊大和8階ホールで開幕した。日本画、洋画、彫刻、工芸、書、写真の6部門に同協会員ら246人が善意の274点を寄せ、来場者は重鎮による珠玉の逸品や新春らしい新作などをじっくりと吟味した。作品は入札方式で販売し、益金の一部を社会福祉事業に役立てる。

 工芸部門では、県美術文化協会の大樋陶冶斎(とうやさい)筆頭副会長(文化勲章受章者)が、羽ばたく鶴を洒脱(しゃだつ)な筆致であしらった飴釉(あめゆう)の雲鶴茶盌(うんかくちゃわん)などを出品。人間国宝の各氏も至高の技が光る漆芸や木工芸などの秀作を寄せた。

 今年の第8回日展で最高賞に当たる大臣賞を受けた松崎十朗さん(日本画)と十一代大樋長左衛門さん(工芸)の作品も注目を集めた。

 来年の干支(えと)である寅(とら)をモチーフにした絵画や彫刻も散見され、書では「福寿海」などおめでたい文言が目立った。来場者は初春の暮らしに花を添えようと、お気に入りの一品の落札を目指して札を入れた。入札は最終日の16日まで受け付ける。

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