飲酒検知を行う金沢中署員=2日夜、金沢市千日町

 今年1~11月の飲酒運転の摘発件数が245件に上り、過去10年間で年間最多となったことが4日、石川県警への取材で分かった。まん延防止等重点措置が全面的に明けた10、11月は外で飲食する機会が増えており、摘発は78件で全体の3割超を占めた。一方、今年は外出自粛による「家飲み」からの摘発も目立った。県警は年末年始に向けて検問を強化し、飲酒運転による重大事故の発生を防ぐ。

  ●県警取り締まり強化

 2日夜、金沢市中心部に通じる千日町の県道で、金沢中署員が通行する車両への飲酒検問を実施した。署員がドライバーに声を掛け、検知器で呼気のアルコール分を調べた。例年、酒を飲む機会が増える12月は飲酒運転の摘発が多く、県警は繁華街近くでの検問に力を入れる。

 県内の過去10年間の飲酒運転による摘発件数は2011年と19年が242件で最も多く、今年は11月末時点で既にその数を上回った。昨年は201件だった。

 県警によると、10月に飲食店の時短営業や休業が明け、外で飲酒する機会が増えたことが要因の一つとみられる。9月以前は、外出自粛の影響で「家飲み」や「1人飲み」から安易に飲酒運転に及ぶケースも多かった。

  ●「家で飲むと怒られる」

 「事故を起こさなければ大丈夫」「警察に見つからないだろう」。摘発者の多くがそう供述し、安易な考えで飲酒運転をする人が目立った。「家で飲むと妻に怒られるから」と、帰宅前にコンビニで酒を購入し、車内で飲酒していたケースもあった。

 県警交通指導課のまとめでは、今年の月別の摘発件数は「強化月間」の2月が49件で最も多く、次いで10、11月がそれぞれ39件。今年摘発した245件のうち、飲酒場所は飲食店が全体の53%に当たる130件。自宅は57件、友人宅や会社帰りなどが58件だった。

 県内で飲酒運転による免許取り消し処分は前年同期比27件増の174件、免許停止処分は25件増の50件でいずれも大幅に増えた。中には何度も飲酒運転を繰り返す悪質なドライバーもいた。

 昨年は12月に金沢市中心部で飲酒運転の若者による連続ひき逃げ事件が発生。今年6月には、千葉県八街(やちまた)市で児童が飲酒運転のトラックにはねられて死傷する事故が起きている。県警交通指導課は「関係機関と連携し、飲酒運転の撲滅を目指す」としている。

  ●交通事故死者21人

 今年の県内の交通事故死者は3日現在、前年同期比17人減の21人となっている。

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