昨年3月から全ての国際線が運休し、閑散とする小松空港の国際線チェックインカウンター

 国内で新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」が初確認された30日、石川県内でも不安が広がった。県内で感染が落ち着き、観光客が戻り始める中、飲食店などからは「反転攻勢の書き入れ時なのに」「広がらないよう祈るしかない」と心配する声が聞かれた。政府が外国人の新規入国を禁止し、イカ釣り船の技能実習生や留学生の受け入れにも影響が出ている。

 「年明けには感染が広まってそうで怖い。せっかく活気が戻ってきたのに」

 金沢市片町1丁目の中華料理店「桃郷酒家(トーキョーチューシャ)」の大竹太郎代表(77)はため息をついた。忘新年会シーズンを前に片町界隈(かいわい)の多くの店では団体客の予約が入り始めているという。別の店の店主からは「第6波が来ないことを祈りたい」と悲痛な声が漏れた。

 小松空港発着の国際線はコロナ禍で昨年3月11日を最後に全ての便が運休している。同空港ターミナルビルを運営する北陸エアターミナルビル(小松市)の岡田靖弘社長は「国内の感染がようやく落ち着いてきたのに、国際線の再開時期が延びるのではないかと大変心配している」と話した。

 加賀市山中温泉の旅館「すゞや今日楼(こんにちろう)」の須谷晋也会長は「昨年は年末年始に『Go To』の停止で予約客ががっくり落ち込んだ。二の舞にならないでほしい」と願った。

  小木・イカ釣り実習生、入国できず インドネシアの15人

 県漁協所属の中型イカ釣り船11隻は今季、新たに受け入れるインドネシア実習生15人が入国できておらず、各船とも乗組員1、2人を欠いた状態で操業している。来年1月までに3人が来日する予定だったが、見通しが立たなくなった。

 県漁協小木支所の白坂武雄参事は「このまま入国できなくなると人繰りが厳しい。来季は出漁できなくなるかもしれない」と懸念した。

  留学生にも影響

 専門学校アリス学園金沢校には、コロナの影響で未入国の生徒が加賀校と合わせて約100人いる。11月の入国緩和を受け、2月末の生徒の受け入れを目指し用意に取り掛かるところだった。佐藤進校長代理は「準備にも影響が出てくるので、1カ月の入国制限が延長されないことを願う」と話した。

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