「能登の里山里海」の世界農業遺産(GIAHS)認定10年を記念した国際会議は25日、七尾市和倉温泉の旅館「あえの風」で3日間の日程で開幕した。石川県の谷本正憲知事は、基調講演で10年の取り組みの成果を紹介し「国内で初めて認定されたトップランナーとして、石川モデルのさらなる深化を図りたい」と述べた。

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 谷本知事は、過疎高齢化が進む能登を活性化する起爆剤として世界農業遺産を官民一体で活用していると説明。「2015年に国連が掲げたSDGs(持続可能な開発目標)を先取りして実践してきた」と強調した。

 ガソリンを全く使わない燃料電池車で能登を周遊できるよう、来年にも県内初となる水素ステーションを能登と金沢に1カ所ずつ設置するとした。国際貢献の一環として、県内の農家民宿で外国人に運営のノウハウを伝える研修を新たに実施すると表明した。

 国内外の専門家や政府関係者、農業従事者らによるパネル討論、分科会、国内認定地域の会議が行われた。世界農業遺産を認定する国連食糧農業機関のチュー・ドンウィ事務局長とのオンライン懇談後、取材に応じた谷本知事は「石川県の国際貢献について大変評価をいただいた」と語った。

 能登での会議は13年以来8年ぶり2度目。会議はオンライン配信され、海外の人はリモートで参加した。約200人が会場を訪れた。26日に記念シンポジウム、27日に現地視察を行う。

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