富山県内の医療機関や団体の代表者による県新型コロナウイルス感染症対策協議会は25日、県庁で開かれ、県の新たなコロナ病床確保計画案を了承した。感染「第6波」に備え、従来の計画よりも最大で35床多い571床を県内22病院で確保する。県は医療提供体制の維持に向け、軽症者らを受け入れる宿泊療養施設の稼働率を上げて病院の負担軽減を図る方針も示した。

 県内の感染状況に応じて4段階で病床を確保する。最低の「フェーズ1」で従来より28床多い111床、「2」で24床増の230床、「3」で39床増の481床を確保する。

 県は「第5波」での県内の療養者数は最大1233人、入院者数は最大264人だったことから、第6波のピーク時は療養者数が1443人、入院者数は371人になると試算。従来の計画でも対応可能な数字だが、500床規模確保時の「フェーズ4」では一般医療が制限されるため、医療機関と協力し、さらなる上積みを図った。第6波のピーク時でも一般医療を制限せずにコロナ患者を受け入れられる計画となる。

 県は、第6波では宿泊療養者数を最大500人、自宅療養者数を最大572人と見込んだ。山本善裕富大医学部感染症学講座教授は第5波では宿泊療養施設の稼働率を上げることが難しかったと指摘。菊地正寛感染症対策課長は患者の退所時に行う清掃や消毒に要する日数を短縮して稼働率を上げると応じた。

 自宅療養者向けの対応強化では、馬瀬大助県医師会長は医師会でも自宅療養者向けの電話診療の検討を進めているとした。クリニックでの発熱外来の受け入れを増やしてほしいとの要望には、できる限り協力を求めていくとした。

 林篤志富大附属病院長は普段からの感染防止対策が第6波を抑えることにつながるとし、県に対応を求めた。対策協議会長の野田八嗣県公的病院長協議会長も「県の標語である『うつさない、うつらない』を徹底してほしい」と話した。

 このほか、県側は新型コロナの検査体制が11月から1日最大8866件まで拡充したと報告した。新田八朗知事は「協力をいただきながら第6波が来ても小さな山に抑えるため体制を整備する。ワンチームで進めたい」と述べた。

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