団体金、シンクロ銀、個人6位と活躍した森=バクー

 トランポリンの世界選手権は21日、アゼルバイジャンのバクーで個人女子決勝が行われ、金沢学院大4年の森ひかる(金沢学院大クラブ)は54・800点で6位に入賞した。涙の東京五輪から4カ月、人知れず引退を考え、悩んだ末に戻ってきた大舞台。「楽しむこと」を優先した復帰戦は3種目で金、銀、6位と実力を示し、「これまでと違う挑み方だったけど、力を出し切れてうれしい。ほっとした」と充実の笑顔が輝いた。

 東京五輪は金メダル候補として注目を浴びたが、予選敗退の13位で涙した。失意の中、1カ月半、練習をやめた。金沢学院大クラブのジュニア選手相手に「先生」にも挑戦し、自身の心と向き合う日々。答えを見つけるきっかけになればと、五輪前に出場権を獲得していた世界選手権出場を決めた。

 8人による個人決勝。森は着地点が少しずれながらも立て直し、10本のジャンプを演じきった。当初シンクロだけに出場する予定だったが、故障者が出て急きょ個人戦に参戦。練習不足ながら、五輪と並ぶ舞台で堂々の6位。台を降りると満開の「ひかるスマイル」でスタンドに手を振った。

 非五輪種目の団体で金メダル、シンクロナイズドで銀メダルを獲得し「五輪でやめていたら心に残るものがあったと思う。この先の人生につながる試合」と振り返った森。3年後のパリ五輪を目指すかどうかの結論は出していないが、世界トップレベルの力は十分に見せつけた。

 個人女子はブライオニー・ページ(英国)が56・235点で初優勝した。

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