2024年3月をめどに休止する井波工場(南砺市)

2024年3月をめどに休止する入善工場(入善町)

紡績用の設備が移される庄川工場=射水市犬内

 雇用確保、従業員は配置転換 

 繊維事業などの東洋紡(大阪市)は1日、2024年3月をめどに富山事業所の井波工場(南砺市)と入善工場(入善町)の生産を休止すると発表した。23年から両工場の紡績工程を担う生産設備を庄川工場(射水市)に移管する。コロナ禍によるアパレル市場の縮小を受け、生産の効率化を図る。従業員は解雇せず、庄川工場を中心に配置転換する。

  コロナで市場縮小

 東洋紡富山事業所が所管する全3工場を庄川工場に集約する。同社は10月27日、労働組合に再編計画を示した。井波、入善工場はいずれも各種糸を生産する紡績工場で、生産休止後の活用や処分について「閉鎖や売却などの方針は決まっていない」(広報担当者)としている。

 井波工場は1932(昭和7)年に操業を開始し、従業員数92人。入善工場は35年の操業開始で、従業員数40人。両工場は下着や靴下、タオル用などの糸を生産し、庄川工場で織布や加工工程が行われてきた。

 庄川工場も織布部門の生産を縮小し、減少分はマレーシアの拠点で補う。同社は繊維事業を取り巻く市場環境が大きく変化し、コロナ禍で落ち込んだ需要の早期回復も難しいとみて、拠点集約が必要と判断した。

 東洋紡は31(昭和6)年の大阪合同紡との合併で、世界最大規模の紡績企業となった。一時は国内各地に紡績工場を展開していたが、需要減少を受け、2003年に富山に生産拠点を集約していた。

 同社は22年以降、庄川工場に製造建屋を新設し、事業再編を進めるとしている。

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