大阪屋ショップの店舗。来秋にネットスーパー事業を始める=富山市内

 北陸のスーパーがオンライン注文による宅配サービスに力を入れている。石川県の地場スーパーでニュー三久(金沢市)が宅配サービスを展開する中、大阪屋ショップ(富山市)は20日、来秋に富山市内でネット事業を始めると発表。アルビス(射水市)は年度内に、ネットで注文し、店舗で商品を受け渡すサービスを開始する。コロナによる外出控えでオンライン注文のニーズが高まり、実店舗だけでなく、ネット上でも顧客の獲得争いが繰り広げられそうだ。

  1万アイテム扱う

 大阪屋のネット事業は、青果や精肉をはじめ、飲料、加工食品、菓子など約1万アイテムを扱う予定で、総菜や鮮魚は品目を絞る。同社の大型店は1万5千アイテムを販売しており、ネット事業はその7割ほどの水準を目指す。

 配達当日の早朝までに注文を受け、指定時間帯にトラックで届ける。販売価格は店頭と同程度とし、手数料を受け取る。地域の旗艦店から配達する仕組みで、順次エリアを拡大する。楽天グループ(東京)の提供する枠組みを活用して事業を展開し、3年後に年30億円の売り上げ計上を目指す。

 北陸のスーパーでは、ニュー三久が2011年2月にネット宅配サービスを始めた。金沢市内を配達地域とし、ネットやカタログに掲載している生鮮商品が注文できる仕組みだ。3千円以上購入すると無料で配送する。

  アルビスは高岡から

 アルビスの新事業では顧客がネットから商品を注文し、後で来店して受け取る「ピックアップ式」を予定している。高岡市エリアからサービスを始める。

 想定するのは、自動車で通勤する共働き夫婦が帰宅途中に来店し、短時間で商品を受け取る利用方法だ。もっとも、帰路に店がない場合もあり「いずれ配達を検討する可能性もある」(石田康洋取締役)という。

 さらに同社は移動スーパー「とくし丸」の事業を拡大している。現在は10台が石川、富山両県内を走っており、店舗のない地域などの買い物需要をカバーしている。

 今や食品スーパーはドラッグストアやコンビニエンスストアとも競合している。地場スーパーはネット事業への参入で、既存顧客の囲い込みをさらに強化したい考えだ。

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