関係者に見送られて千里浜を出発する定期観光バス「能登路」=16日午前10時19分、羽咋市の能登千里浜レストハウス

  16人乗車

 JR西日本グループの西日本JRバス(大阪市)は16日、金沢駅を発着する能登周遊の定期観光バス「能登路」の運行を始めた。12月19日まで土日祝日に1日1便運行し、能登半島を10時間掛けて1周する。金沢から能登に向かう定期観光バスの路線新設は21年ぶりで、観光客は見どころ満載のバス旅行を心待ちに乗車し、関係者は能登の観光振興や宿泊客増加に期待した。

 能登路は金沢駅を午前9時に出発し、千里浜なぎさドライブウェイや曹洞(そうとう)宗大本山總持寺祖院、国名勝白米千枚田、道の駅「すず塩田村」などを見学して午後7時に金沢駅へ戻る。

 初日は40人乗りバスに16人が乗車し、山田一貴西日本JRバス金沢営業所長の合図で出発した。家族で乗車した金沢市のパート岡浦由喜子さん(64)は「能登は見るところが多いので、観光地を一通り回るバスが運行するのは便利」と喜んだ。

 羽咋市の能登千里浜レストハウスでは、能登半島広域観光協会の谷口和守理事長や、レストハウスを運営する能登風土の酒井光博社長らが出迎え、能登町出身の岩下敏成運転士と、ガイドの米谷喜久枝さんに花束を贈った。

 バスはかつて旧国鉄能登線を走っていた急行列車と同じ名を冠した。西日本JRバスが金沢発着で能登を巡る定期観光バスを走らせるのは初めてとなる。輪島市内や七尾市和倉温泉でも降車できる。

 谷口理事長は「感染症が落ち着いた今、金沢から能登に観光客が入るのはありがたい。宿泊も伸びてほしい」と述べ、JRの発信力に期待した。

 能登路の運行は、7月の予定がコロナ禍で延期されていた。旅行需要が落ち込む中、まん延防止等重点措置が解除されたのを機に、観光客の取り込みを目指す。西日本JRバスの大久保範繁北陸支店長(七尾市出身)は「待ちに待った運行開始。のどかさと自然が残る能登を、全国のお客さまに知ってもらいたい」と意気込んだ。運賃は金沢駅発着が6950円で、子どもは半額となる。

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