キャプテン翼との異色タッグで完成した金箔・プラチナ箔製品を手にする諸江さん=金沢市瓢箪町

  夢のコラボ「業界盛り上げたい」

 金沢に伝わる縁付(えんつけ)金箔と、有名漫画「キャプテン翼」が融合した扇子とアート作品が誕生した。仕掛けたのは、ツエーゲン金沢の元主将で金箔製品企画販売会社を経営する諸江健太さん(36)。「世界的な人気を誇る翼と一緒に金箔の魅力を世界へ」との思いで、足かけ3年で商品化した。諸江さんは「サッカーの力も生かし、業界を盛り上げることが新たな夢」と活躍の場を広げている。

 諸江さんは2014年の引退後、家業の金箔製造に「第二の人生」を見いだし、ゴールデンバロール(金沢市)を設立した。

 4年後の18年5月、都内のホテルで行われたJリーグ25周年イベントに出席。同じテーブル席でキャプテン翼の権利を管理するTSUBASA(東京)の岩本義弘社長と出会い、「いつか金箔とコラボできればいいね」と言葉を掛けられた。

 コロナ感染拡大で一時はプロジェクト消滅の危機に見舞われたが、何度も企画を提案し、連載開始40周年の節目にあたる今年、商品化が決まった。原作者の高橋陽一さん(61)から試作品の出来栄えにお墨付きをもらい、全て直筆サイン入りで限定販売されることになった。

 商品は扇子と、壁掛けタイプのアート作品の2種類で、それぞれ金箔とプラチナ箔を用意。主人公・大空翼とキーパー若林源三が競り合う名場面が描かれている。最高でアートのプラチナ箔で88万円、最も安い金箔の扇子で15万円と値が張るものの、現役プロ選手やクラブ、企業向けで需要を見込む。

 翼ファンを公言し、日本でプレーしているトップ選手たちも商品化の情報を把握しているそう。諸江さんは「少年時代のヒーローである翼とコラボできることは夢のよう。引退後の人生に悩んだ時期もあったが、サッカーのつながりが助けになっている。自分ができる形で、金箔の伝統を守っていきたい」と話した。

 ★キャプテン翼 高橋陽一氏によるサッカー漫画。「ボールは友達」が信条の主人公・大空翼の活躍を描いた物語で、1981年に週刊少年ジャンプ(集英社)で連載開始、単行本のシリーズ国内累計発行部数は7000万部以上、アニメは50カ国以上で放映された。サッカー人気をけん引し、アルゼンチン代表メッシら海外選手にもファンが多い。

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