棚から商品が落ちていないか確認する店主=珠洲市飯田町

 3日、珠洲市付近を震源とする地震が6回あり、同市で午前と午後の2回、震度3を観測した。5月以降、奥能登を震源地とする地震が盛んに起きる中、1日当たりの発生回数としては最多。年間の累計は45回となり、震源地はこれまでは全て陸地だったが、初めて沖合を震源とする地震が起きた。専門家は、活発な活動が続いており、広域化の恐れもあるとして、奥能登全域で警戒を続けるよう求めている。

 気象庁によると、3日午後2時43分ごろ、珠洲市沖約6キロの海底約10キロを震源とするマグニチュード(M)3・8の地震が発生し、同市内で震度3、能登町で震度2、輪島市、穴水町で震度1を観測した。津波は起きず、石川県や県警によると、けが人や家屋損壊はなかった。開催中の奥能登国際芸術祭2020+(プラス)(北國新聞社特別協力)の作品も被害はなかった。

 3日は午前9時ごろにM2・9、震度1の地震があったのを皮切りに、同11時11分ごろに今年2番目に大きいM4・3の地震を観測した。最大震度は3だった。同11時21分、午後0時38分にもそれぞれM2・9、M3・1の地震があり、震度1を観測した。

 夜になって午後9時31分ごろにはM3・5、最大震度2の地震があった。

 これまで、1日当たりの最多回数は、今年最大のM5・1、震度5弱の地震があった9月16日の4回だった。

 金大地球社会基盤学系の平松良浩教授(地震学)は3日、陸で起きた地震はこれまでとおおむね震源地が重なり、同じ断層で起きたとみられるが、海で起きた1回はやや特異的で、気掛かりだとする。まだ1回のみのため推定は難しいとしながらも「地下の活動が陸から海へとより広範囲に広がっている可能性もある」と指摘した。

 9月16日以降、有感地震の回数は減り、活動は一見落ち着いたかに見えていたが、人が揺れを感じない小さな地震は引き続き、平常時より多いペースで起きていたという。平松教授は「地震活動は依然として活発であり、奥能登の全域で警戒を続けた方がいい」と注意を促した。

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