石川県は、新型コロナウイルスまん延防止等重点措置が30日で終了するのに合わせ、金沢市の飲食店に対する営業時間の短縮や酒類提供の自粛要請を全て解除する。県が独自に行っていた白山、野々市両市の飲食店に対する時短要請も解除される。感染状況を示す総合判断は現在の「ステージ3」から2段階引き下げ、深刻度が2番目に低い「ステージ2(感染拡大注意報)」となる。
Go To イート・県民旅行割、10月8日から再開方針
感染状況がステージ2(感染拡大注意報)に落ち着いていることを前提に、10月8日から、観光事業者の支援策「Go To イート」食事券の販売再開や、店内利用自粛を解除する。県民旅行割の新規予約受付も再開する。再開に合わせて、2万円以上の旅行代金に1万円を割引する区分を追加する。
臨時休園や休館している兼六園やいしかわ動物園など、県有施設は10月1日以降、準備が整い次第、開園、開館する。
病床を追加確保、10月6日に専門家会議
今後の感染拡大に備え、医療提供体制を確保するため、28日から12病床を増やして最大447床とする。宿泊療養施設の560床と合わせ、1千床超の体制を確保する。
10月6日に専門家会議を開催する方向で調整する。会議では臨時医療施設や医療人材の確保など、感染拡大に対応した議論を行う予定。県内市町と自宅療養者の支援内容や、情報共有のあり方などを整理し、10月中に取りまとめる。
ワクチン接種に効果、11月末に2回目接種完了目指す
ワクチンの接種で65歳以上の新規感染者に占める比率は、4~6月の22%から7~9月に6%に、中等症と重症の比率も4~6月に5%から7~9月に1%にそれぞれ低下するなど、ワクチン接種の効果が上がっているとし、県はワクチン接種を促進し、10月末に1回目の接種完了、11月末に2回目の接種完了を目指す。
本部長の谷本正憲知事は、これまでの県民や事業者の時短や酒類提供の自粛要請などへの協力に感謝した上で、「コロナ前の日常に戻ったわけではない。引き続き、感染防止対策の徹底をお願いしたい」と述べた。
28日午後に開かれた県対策本部会議で正式決定した。