隅さん(左)が手掛けた木工作品=金沢市西金沢4丁目

 元大工の隅正起(まさき)さん(77)=金沢市西金沢4丁目=が半世紀以上の大工歴で培った技を生かして、木の置物づくりに精を出している。小さな木片をつなぎ合わせて東京タワーを再現した大作をはじめ、ミニチュアの水車小屋や三重塔などを手掛けており、白山市の道の駅「瀬女(せな)」に作品を贈ったこともある。

 3年前に大工を引退した隅さんは、妻富希代さん(71)と旅行した思い出の建物などを題材に、木工品を制作している。

 岐阜県の白川郷合掌造り集落をイメージした置物は、板の表面をバーナーであぶって木目の風合いを出したのが特徴。これまでに大小合わせて200個以上を仕上げ、知人らにプレゼントしてきた。

 今年の「春の全国交通安全運動」期間には、屋根に「交通安全」と書き添えたミニ合掌造りを白山白川郷ホワイトロードを通るドライバーらに見てほしいと、道の駅瀬女に寄贈した。男女のトイレに二つずつ設置してあり、利用客から「この置物を販売していないか」と店員が尋ねられたこともあるという。

 最新作は、スギの木片で作った東京タワー。自身の記憶や写真を頼りに、細かな曲線などを精巧に表現した。タワーの内側まで赤と白で着色し、窓は一つずつこてであぶって模様を付けた。

 ねじれや反りがないよう、ミリ単位で調整した渾(こん)身(しん)の一作で、隅さんは「今後、機会があれば、文化祭などで地域の人にも作品を見てほしい」と話した。

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