野球部員と談笑する山下氏=24日午前11時、輪島市の門前高

 来年3月から母校・門前高の野球指導アドバイザーに就く星稜高野球部元監督の山下智茂氏(76)=輪島市門前町黒島町出身=は24日、門前高を訪れ、野球部員9人や学校関係者と対面した。山下氏は「ノックバットを振りながら野球を通じて夢や感動、人間力を教えたい。人生の最後、命を懸けてやる」と抱負を語った。

 山下氏は野球部を中心に週に3、4日指導する。技術指導はもとより、競技を通じた人間教育にも力を入れてもらう。現在野球部員は1、2年生合わせて9人で、公式戦出場もギリギリの状態。就任報告会に臨んだ山下氏は「子どもたちが少なくなっているので、門前の野球を盛り上げたい」と力を込めた。

 母校で野球を教えることは夢だったという山下氏は部員と対面し、「目が輝いていて、表情がいい。『心の野球』ができると楽しみにしている。すぐにでも教えに来たい」と意欲を見せた。

 山下氏は1963(昭和38)年に門前高を卒業後、駒沢大に進学し、68年に星稜高で野球部監督に就き、春夏合わせ25度の甲子園を経験した名将として知られる。

 野球部主将の的場洸稀さん(16)は「本当にすごい人に来ていただき、驚いている。『ワクワク』しかありません」と目を輝かせた。金岡利宏校長は「山下さんの一言一言が、生徒の力になると同時に学校全体の活力になる」と話した。

 門前高の今年度の入学者数は定員80人に11人と厳しい状況となっている。輪島市は生徒数の減少が続く市内の県立高校の存続に向け、今年度から高校魅力化プロジェクト事業を進めている。報告会には、梶文秋市長、いずれも同校卒業生の宮下正博県議と西恵市議会議長が出席した。

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