大勢の観光客でにぎわうひがし茶屋街=金沢市東山1丁目

總持寺通りでそぞろ歩きを楽しむ人たち=輪島市門前町

 好天に恵まれた3連休中日の19日、石川県内の観光地は旅行客や地元の家族連れらが多数詰め掛け、奥能登では「コロナ下で一番のにぎわい」を見せた所もあった。金沢市を対象とする「まん延防止等重点措置」の期間は30日まで延長されたものの、新型コロナウイルスのワクチン接種を2回終え「羽を伸ばしたい」と遠出する人が目立った。

 「先週の倍以上の人出になってびっくり」。金沢市のひがし茶屋街で人力車を運行する「金沢壱力車(いちりきしゃ)」の林陽治代表(39)は、目を丸くして話した。駐車場には県外ナンバー車が多く見られ、林代表は「連休で家族連れが戻ってきた」と喜んだ。

 金沢城公園には3470人が訪れ、1280人だった先週日曜の2・7倍に。近江町市場でも先週末の2倍近い客の入った店があった。

 NTTドコモがまとめた19日午後3時時点の金沢駅の人出は、感染拡大前比で37・4%減となり、47・4%減だった12日より大幅に増えた。

 兵庫県から金沢に家族旅行に来た会社員の女性(32)は「お盆休みはどこにも行けなくて残念だった。ワクチンを2回接種したので、もう大丈夫だと思う」と話した。

  芸術祭に1000人

 青空が広がった能登の観光地でも人出が増えた。輪島市門前町の總持寺祖院には約500人が訪れ、各店舗が露店を出した總持寺通り商店街はそぞろ歩きを楽しむ参拝客らでにぎわった。総持寺通り協同組合の能村武文代表理事(63)は「コロナ下で一番のにぎわいとなった」と語った。

 奥能登国際芸術祭2020+(プラス)(北國新聞社特別協力)の会場の一つであるスズ・シアター・ミュージアムには約1千人が訪れた。実行委の担当者は「感染対策に万全を期して、多くの人に楽しんでもらいたい」と話した。

 能登町内で国民宿舎など4宿泊施設を運営する町ふれあい公社によると、客室稼働率は8割ほどで、満室となる施設もあった。

  片町、仲間と乾杯

 13日から、第三者認証の取得を条件に午後7時半までの酒類提供が認められた金沢市内の飲食店は「解禁」から初の日曜を迎えた。片町周辺の居酒屋は夕方からにぎわい、新潟市から友人4人で訪れた会社員の女性(25)は「時短営業は分かっていた。決められた時間でお酒を楽しみたい」と声を弾ませ、仲間と乾杯した。

  感染再拡大に警鐘

 19日の新規感染者数が9月に入って最少となるなど県内の感染状況は落ち着いてきた。一方で、デルタ株の強い感染力から再拡大のリスクは消えず、9日に開かれた県新型コロナ対策本部会議では、谷本正憲知事が「過去の連休では、人の流れが増えて感染が広がる事態を繰り返している」と警鐘を鳴らしている。

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