本堂の前にお目見えしたポリエステル製の大作=高岡市の勝興寺

人の胴体や足を漆で大胆に表現した作品

 現代アートやデザインの視点で工芸を紹介する「北陸工芸の祭典 GO FOR KOGEI2021」(富山新聞社特別協力)は10日、北陸三県の5会場で開幕した。会場の一つである高岡市の重要文化財・勝興寺では、国内外で活躍する作家11人による創造力あふれる作品が「平成の大修理」を終えた古刹(こさつ)と融合の美を織りなし、来場者を魅了した。

 工芸、現代アートなどの作家が勝興寺のさまざまな空間に合わせて作品を表現した。

 本坊入り口の式台には、高知県にのみ生育する「虎竹(とらたけ)」約7千本を使い、トンネル状に編んだ作品が展示された。大広間などには陶芸と建築現場の足場に使用されるパイプを組み合わせた作品や、人の胴体から足を漆で大胆に表現した作品が並んだ。

 本堂前にはポリエステルの素材で作ったオブジェが飾られ、中庭の縁側には蜃気楼(しんきろう)や雷雲をイメージした漆塗りの器が配置された。

 鑑賞した高岡市角の無職長森敬一郎さん(66)は「竹のトンネルは異空間にいざなわれるようでワクワクした」と話し、入善町上野の農業川井優作さん(25)は「寺の薄暗い雰囲気と空気感が工芸作品を引き立てているように感じた」と述べた。

 北陸工芸プラットフォーム実行委員会が「工芸の時代、新しい日常」をテーマに主催し、10月24日まで勝興寺、小松市の那谷寺、越前市の大瀧神社・岡太(おかもと)神社で特別展Ⅰ「工芸的な美しさの行方」、金沢市内の2会場で特別展Ⅱ「工芸×Design(デザイン)」を開催する。共通パスポートは3千円でホームページから購入できる。

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