コロナ禍の舞台芸術活動について対談する鈴木氏(左)と菅氏=南砺市の富山県利賀芸術公園

 南砺市利賀地域を拠点とする劇団「SCOT」の演劇祭「SCOTサマー・シーズン」は最終日の5日、県利賀芸術公園で、劇団を主宰する演出家鈴木忠志氏と演劇評論家菅孝行氏が対談した。鈴木氏は「現代の日本で変だと感じたこと、違和感を演劇で表現している」と強調。今後も利賀で演劇の灯を絶やさず、社会にメッセージを発信し続けていく意欲を示した。

 対談は「コロナ禍における舞台芸術活動のあり方と意義」をテーマに行われた。鈴木氏は利賀に演劇活動の拠点を移した45年前、演劇関係者から「変だ。普通じゃないと思われた」と紹介。都会に対する批判の意味を込めて利賀での活動を決断したと説明した。ここ10年間は劇団員は辞めていないとし、山村の利賀だからこそコロナ禍でも劇団活動を続けられていると語った。

 鈴木氏は、地方の劇団の新たな生活様式として昨年から始めた野菜づくりについても説明した。野上浩太郎農相が農林水産省内で取り組みを発信したことから、同省幹部から問い合わせがあり、農山村のイノベーションとして会合などで紹介されているとした。

 対談に先立ち、シンポジウム「コロナ以後のニッポンと利賀」が開かれた。

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