トラックを使った専用の「移動美容車」=かほく市外日角

車内で準備を進める山本さん

 かほく市外日角の美容師山本祐加さん(30)は1日、いすや鏡などを積んだトラックで個人宅などに出張する「移動美容車」の営業を始めた。県美容業生活衛生同業組合によると、県内では初めて。コロナで外出を控える人や移動手段がない高齢者の元に駆け付け、おしゃれを楽しんでもらう。

 移動美容車は「サロンカーエイティ」と名付けた。美容室向けに開発された専用の3トントラックを取り寄せ、回転式のいすやシャンプー台、鏡を搭載した。カットやカラー、パーマなど他の美容室と変わらないサービスを提供する。

 車両後方の入り口部分にはリフトを設け、車いすのまま入店できるようにした。タンクを二つ積み、一つにはシャンプーなどに使う水200リットルを入れ、もう一つには排水を入れる。発電機も取り付け、車内で使う電気を賄う。

 山本さんは夫の祖母が体調などを理由に、なかなか美容室に行くことができない様子を見て、以前から直接出向いてサービスができないか考えていた。勤めていたかほく市内の美容室を退職し、今年1月から開業準備を開始。大型車の運転免許も取得した。

 山本さんは日本訪問理美容推進協会(東京)が認定するヘアメークセラピスト(訪問福祉理美容師)の資格も持つ。寝たきりの人にカットやシャンプーを行えるため、介護施設などからの利用も受け付ける。

 料金は県内の一般的な美容室と同額で、かほく市の自宅から片道30キロを超える場合は出張料2500円(税込み)がかかる。3人以上が同時にサービスを利用する際の出張料は免除する。

 完全予約制で、金沢市を除く県内のどこへでも出向く。金沢市も今後、営業範囲に含める計画で、現在はオープン記念として料金を通常の3割引としている。

 山本さんは「おしゃれを楽しむことは気分転換にもなる。たくさんの人に笑顔になってほしい」と話した。

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