売れ行きが伸びている解熱鎮痛剤=金沢市内のドラッグストア

 新型コロナウイルスのワクチン接種が進む中、石川県内のドラッグストアで、解熱鎮痛剤の売り上げが急増している。発熱や頭痛などワクチンの副反応に備えて買いそろえる客が多く、売り上げが倍増した薬局もある。発熱時に頭に貼る冷却シートなどの売れ行きも伸びており、一部の店舗では欠品が出ている。

 金沢市のクスリのアオキ鈴見店では今月、解熱鎮痛剤の売り上げが前年比8割増で推移し、冷却シートは今月上旬から欠品になっている。解熱鎮痛剤は在庫が減り、陳列棚の半分くらいが空になっており、担当者は「特定の製品を求めてくる客にも、店内にある中から選んでもらっている」と話した。

 コメヤ薬局(白山市)では、5月からバファリンやロキソニンなどの解熱鎮痛剤の売り上げが伸び始め、6~8月の売り上げは前年同期比で5割増となっている。冷却シートは前年比4割増、経口補水液は同3割増となった。

 金沢市久安2丁目の店舗では、アセトアミノフェンを主成分とする解熱鎮痛剤「タイレノール」が、6月ごろから欠品になっている。担当者によると、インターネットや口コミなどで「アセトアミノフェンが最も有効」という情報が広がっているためという。同店では売り場に張り紙を掲示し、他の成分の解熱鎮痛剤でも対処が可能であることを知らせている。

 スギ薬局(愛知県)が展開する県内の店舗では、解熱鎮痛薬の8月の売り上げが前年同期比倍以上、一部の製品は3倍と大幅に伸びている。経口補水液は5割増となっている。

 厚生労働省は解熱鎮痛剤に関して、アセトアミノフェンだけでなく、イブプロフェンやロキソプロフェンなどを主成分とする製品も服用できるとしている。他の薬を服用中の場合や妊婦などは、飲める薬が限られるケースがあり、医師や薬剤師に相談するよう呼び掛けている。

 県新型コロナ対策本部会議のアドバイザーを務める市村宏金大特任教授は「副反応で熱が出た場合は使い慣れている解熱鎮痛薬で対処してほしい」と話した。

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