食品スーパーで販売される富富富=昨年10月、富山市内

  21年産概算金 全農県本部発表

 全農富山県本部は19日、2021年産米の委託販売契約を結んだ生産者に各地域農協を通じて支払う「概算金」の金額を発表し、富山米新品種「富富富(ふふふ)」は1等米60キロ当たりで前年産比2700円減の1万1800円となった。主力品種コシヒカリの1等米は2千円減の1万1千円で、富富富栽培に加算される800円を除くと、富富富とコシヒカリは同額となった。

 概算金は各銘柄とも大幅に下落した。新型コロナウイルスの影響で外食産業が低迷し、需要が落ち込んだのが要因で、生産農家には打撃となりそうだ。

 富富富は県の戦略推進会議が昨年度、拡販に向けた方針を転換。「県産コシヒカリを上回る価格」から「県産コシヒカリと同等以上の価格帯を追求する」と変更したことを受け、概算金をコシヒカリと同額に設定した。概算金は市場デビューした2018年産から20年産まで1等米が1万4500円と据え置かれており、下落は初めてとなった。

 コシヒカリの前年割れは14年産以来7年ぶり。下げ幅は過去10年で最も大きかった。てんたかく、てんこもりの1等米は2千円減の9500円となり、2年連続で下落した。全銘柄の概算金が前年を下回ったのも14年産以来となる。

 酒米の1等米は500円減の1万500円。コロナの影響で日本酒の出荷量が低迷していることを考慮した。

 全農県本部は「産地と取引先の結び付きをさらに強化し、需要を確保することで年間を通して安定した販売に取り組む」とした。

 ★概算金 生産者が農協に出荷する際に支払われる一時金。全農が各地域農協に支払う金額を通知する。全農県本部は21年産米の契約・販売状況に応じて12月に追加払いを実施する。

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