大雨の影響で冠水した道路を歩く人たち=14日午前9時36分、福岡県久留米市

  4県に特別警報

 停滞する前線の影響で14日は西日本を中心に記録的な大雨となり、大雨特別警報が佐賀、長崎、福岡、広島の4県に出た。国土交通省によると、7県にある計14河川で氾濫が確認された。石川県内は宝達志水町で降り始めから同日午後9時までの総降水量が305・0ミリで観測史上最大となり、8月1カ月分の雨量の平年値を上回った。金沢地方気象台は土砂災害に厳重な警戒を求めている。

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 総務省消防庁などによると、特別警報の4県約65万世帯、約142万人に対し、避難情報のうち最高レベルの「緊急安全確保」が14日午後0時半現在で発令された。その後、長野、岐阜、島根各県でも発令された。

 佐賀県嬉野市では、11日からの総雨量が千ミリを超え、8月の平年値の約3・7倍となった。前線は本州付近に1週間程度は停滞する見通し。各地で土砂災害や水害が起きており、気象庁は警戒を呼び掛けた。

 国交省によると、佐賀県武雄市の六角川(ろっかくがわ)や広島、島根両県の江の川など14河川が氾濫。各地の自治体によると、福井県の荒川や熊本県の十町川、境川、関川などで氾濫や溢水(いっすい)が確認された。

 13日に土砂崩れに巻き込まれた長崎県雲仙市の住宅では、安否不明の2人の捜索が続いたが、日没でいったん打ち切った。熊本県人吉市の球磨川でも70代男性が流された可能性があり、捜している。佐賀県大町町の六角川流域にある順天堂病院周辺は、冠水のため孤立状態になった。

 気象庁によると、14日午前6時すぎ、佐賀、長崎、福岡の3県にまたがる線状降水帯が確認された。嬉野市では1時間に80・5ミリの猛烈な雨を観測。福岡県久留米市で72・0ミリの非常に激しい雨が降った。

  金沢で土砂流出 ホワイトロード通行止め

 石川県内の降り始めから14日午後9時までの総雨量は、かほく201・0ミリ、白山白峰199・5ミリ、羽咋176・0ミリ、医王山159・5ミリ、金沢144・0ミリ。

 金沢市山王町2丁目では土砂流出の被害があった。同市錦町の市道では崩落したのり面がブルーシートで保護された。白山白川郷ホワイトロードは全線通行止めとなった。

 宝達志水町に出されていた土砂災害警戒情報は14日午前に大雨警報に切り替わり、町は高齢者等避難を解除した。自主避難所は羽咋、かほく、津幡、金沢、白山、小松、加賀の7市町が開設。けが人は確認されていない。

 JR北陸線は14日、大阪方面の「サンダーバード」、名古屋方面の「しらさぎ」など特急計68本と普通列車計142本が運休となった。七尾線も特急計14本と普通列車計50本の運転を取りやめた。  

  15日も特急運休

 JR西日本は15日も北陸線特急「サンダーバード」計24本と「しらさぎ」計16本を運休とする予定。北陸新幹線と北陸線の普通列車、七尾線に運休の予定はない。

 金沢地方気象台によると、前線の位置や活動の程度によって県内は今後も警報級の大雨となる恐れがある。

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