開業したドン・キホーテで買い物を楽しむ客=30日午前9時半、七尾市御祓町のパトリア

 JR七尾駅前の複合施設「パトリア」(七尾市御祓町)で30日、核テナントとなる総合ディスカウント店「ドン・キホーテ」が開業した。午前9時の開業前には約50人が列をつくり、市が立て直しを模索してきた「駅前の顔」は、2年前の運営会社の破産以来となるにぎわいを見せた。オープン後も続々と買い物客が訪れ、市中心部の活性化に期待が高まった。

 午前6時から列に並んでいたという金沢市諸江町の自営業男性(41)は「開店セールを期待してきた。カップ麺などを買いたい」と笑みを浮かべ、検温や消毒を済ませて店内に入っていった。

 ドンキの出店は県内5店舗目で、能登では初出店。2336平方メートルの売り場に、日用品や化粧品、総菜、近隣では入手しにくいスマートフォンの部品など多彩な商品約5万点が並ぶ。地酒や能登(のと)牛(うし)など地元食材もそろえた。

 シニア層も買い物しやすいように通路幅を広くし、陳列棚を低くして店内を見やすくするなどの工夫を凝らした。児玉章店長は「地域に密着し、さまざまな層のお客さまに楽しんでいただける店にしたい」と話した。営業時間は午前9時~翌午前0時で、年中無休。

 友人と訪れた中学3年の荒谷星良さん(15)=七尾市小島町=は「金沢まで行かないと買えなかった化粧品もあってよかった」と喜んだ。以前からよくパトリアを訪れていたという辰田辰之さん(69)=同市国分町=は「夜遅くまで営業しているのは便利。また駅前がにぎわってほしい」と願った。

 パトリアは2019年2月、当時の運営会社「七尾都市開発」が破産し、市が同12月に取得。昨年9月にドンキの出店が決まった。市はパトリアと能登食祭市場を結ぶ御祓川大通り一帯を含む地域で活性化に取り組んでおり、パトリアを中核と位置付けている。

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