19世紀フランスの名画を鑑賞する開場式出席者=30日午前9時45分、金沢21世紀美術館

 19世紀フランス美術の系譜を名画でたどる「ミレーから印象派への流れ展」(北國新聞社主催)は30日、金沢21世紀美術館で開幕した。ミレーやモネ、ルノワール、セザンヌらの油彩画69点が並び、絵画史に名を刻む巨匠たちの生の筆致が鑑賞者の心を揺さぶった。

 今展では、産業革命後に隆盛した自然主義や写実主義を出発点に、光と色彩を追求した印象派、ポスト印象派をへて、20世紀美術への道を開いたナビ派へと至る流れを、名画の数々を通して紹介している。

 バルビゾン派の画家ミレーの「冬、薪(まき)集め」は、未完に終わった最晩年の傑作で、敬愛の情をもって農村の暮らしを描き続けた農民画家の真摯(しんし)な創作姿勢を如実に物語っている。自然を見つめたバルビゾン派の精神を引き継ぐ印象派の代表画家・モネの「睡蓮(すいれん)」もお目見えし、ひときわ視線を集めた。

 故郷の雑木林を独自の感覚で描写したセザンヌの「プロヴァンスの風景」、夢のように柔和なタッチと色彩が目を引くルノワールの「会話」など、印象派の表現法を脱して新たな世界を切り開いたポスト印象派の名作も並んだ。

 開場式では、主催者を代表して温井伸北國新聞社社長があいさつ、酒井雅洋県県民文化スポーツ部長、村山卓金沢市副市長が祝辞を述べた。

 感染症対策として、会場入り口に消毒液を設置し、密を避けるため1時間ごとの入場者数に上限を設けている。

 会期は8月29日まで。入場料は一般1200円、中高生800円、小学生600円となっている。

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