ウナギのかば焼きを買い求める客=28日午前10時25分、近江町市場

長蛇の列をつくる買い物客=28日午前10時35分

 「土用の丑(うし)の日」の28日、金沢市の近江町市場では、ウナギのかば焼きを求める買い物客が長蛇の列をつくった。今シーズンは入荷が安定し、昨年より1~2割安くなっている。東京五輪での日本勢のメダルラッシュに列島が沸く中、奮発して自宅でウナギを食べながら選手を応援しようという人も多いようだ。

 今年の丑の日は2004年以来17年ぶりに水曜に当たった。近江町の鮮魚店は水曜休みの店が多いが、ウナギ店にとって丑の日は1年で最大の書き入れ時であり、各店が足並みをそろえて大売り出しを行った。

 店では朝から従業員が炭火のこんろの前に立ってウナギを焼き続け、市場の外まで香ばしい匂いが漂った。場外まで列ができた店もあった。

 杉本水産では午前5時半から客が列をつくり、普段より1時間以上早く店を開けて対応した。昨年はかば焼き1本4千~5500円だったが、今年は3500~4800円で販売した。

 店長の杉本寛直さん(32)は「水曜だが人出は例年と変わらず、『店を開けているか』という問い合わせも多い。たくさんの人に味わってもらいたい」と話した。

 水産庁によると、ニホンウナギの稚魚であるシラスウナギの今漁期の国内採捕量は11・3トンと例年並みだが、2020年の漁期が17・1トンと豊漁だったことなどが価格に反映され、やや手頃感が出ている。

 2時間近く並んで家族8人分のウナギを購入した市内の旗正治さん(75)は「普段は外出を我慢している分、年に1度のウナギは奮発した。ウナギを食べて暑い夏を乗り切りたい」と笑顔を見せた。

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