【日本―オランダ】前半、佐々木がシュートを決める=国立代々木競技場

  オランダに敗れる

 友から託された夢を、力に変えた。25日、ハンドボール女子の佐々木春乃(26)=富山市出身、北國銀行ハニービー=は、オランダ戦で初めて五輪の舞台に立った。前夜、石川から一つのビデオメッセージが届いた。そこには「私たちがついてるから心配ないよ」と、代表入りを逃した同期の笑顔があった。

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 ハンドボール女子の日本は、1次リーグA組の初戦で2019年世界選手権覇者のオランダに21-32で敗れたが、佐々木は2ゴールを奪った。「仲間たちの思いをコートで表現しよう」。魂を込めたプレーだった。

 秋山なつみ、永田美香、松本ひかるの3選手は気心の知れた北國銀行のチームメートだ。秋山と永田は直前の代表候補23人に入っていたが、6月23日の代表発表で14人の中に名前はなかった。佐々木は「全ては勝負の世界」と覚悟していたが、苦楽を共にしてきた2人の落選はさすがにこたえた。

 初戦を翌日に控えた午後8時すぎ、スマホに1通のメッセージが入った。開くと、日本リーグでの自身のプレー姿、4人一緒に笑顔で並んだ1枚など、思い出の写真が音楽に合わせて次々と現れた。最後は3人の「思いっきり頑張れ」のエール。途中から涙が止まらなくなった。

 見終わった後は迷いも不安も消えていた。「落選して悔しいはずなのに、こんなに応援してくれて。私は幸せ者。五輪は自分の夢だったけど、もう自分一人の夢ではない。いろんな人の思いを背負って頑張ろう」。0-1の開始1分14秒に日本の初ゴールを決め、16分3秒に2点目を決めた。

 佐々木は「10点は取りたかったので全然ダメですね」と言いながらも、五輪デビューを飾り、晴れやかな表情だった。「チームメートや応援してくれた家族に少しは感謝を伝えられたと思う。次はもっと点を決めてチームに貢献します」と誓った。

  県勢6人で7得点

 石川県勢は、佐々木、塩田沙代、田邉夕貴、角南(すなみ)唯、大山真奈の北國銀行ハニービー勢5人と小松市立高OGの石立真悠子(三重バイオレットアイリス)の計6人が出場し、田邉が3点、佐々木2点、大山と石立が各1点を決めた。

 毎試合出場可能な「Ap選手」の横嶋彩(北國銀行)は出場しなかった。

(運動部長・杉山圭一郎)

 ★26日の県勢

 ◇八木かなえ(ウエイトリフティング女子55㌔級B組) 午後1時50分

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