対局終了後、感想戦で対局を振り返る一力碁聖(右)=北國新聞会館

黒 挑戦者 井山 裕太 黒6目半コミ出し 白 碁聖  一力 遼 1―138手、白中押し勝ち

 囲碁の一力遼碁聖(24)に、井山裕太三冠(32)が挑戦している第46期碁聖戦5番勝負第3局(北國新聞社、新聞囲碁連盟、日本棋院、関西棋院主催)は17日、金沢市の北國新聞会館で打たれた。午後6時15分、一力碁聖が138手で白番中押し勝ちした。対戦成績を2勝1敗とし、タイトル初防衛にあと1勝となった。

 序盤、右下隅から右上にかけて攻防が繰り広げられ、白の一力碁聖が黒模様の中で巧(たく)みにしのいだ。

 中盤、一力碁聖が左辺の白模様を大きく広げた。序盤とは立場が入れ代わり、黒がサバキ、白が攻める展開となった。

 やや劣勢とみた井山三冠が大きな白模様に勝負手黒91を放った。それに対し一力碁聖は揺るぎない攻めで白114、116と打ち、黒の大石を仕留めて決着をつけた。

 一力碁聖は「相手のしのぐ手が見えなかったので、終盤の強手を決断した」と振り返った。井山三冠は「序盤、右下の分かれがやや甘かったのかもしれない。次局は気持ちを新たに頑張りたい」と話した。

 立会人の中野寛也九段は「見応えのある対戦。両者力の入った一局だった。秒読みの中、一力碁聖が攻め切った」と評した。

 持ち時間各4時間のうち、残り時間は一力碁聖が2分、井山三冠が1分だった。第4局は8月17日、新潟市の新潟グランドホテルで行われる。

  大盤解説にぎわう

 北國新聞会館20階ホールで開かれた大盤解説会では、金沢市出身の田尻悠人五段と佃優子アマ六段が両棋士の息詰まる攻防をひもとき、会場は囲碁愛好者でにぎわった。

 野々市市囲碁協会長の大西英明さん(78)=野々市市扇ケ丘=は「さすが一力碁聖だった。自分も一緒になってどこに打つのかを考えた」と熱戦を見守った。囲碁教室に通う久藤豊也さん(16)=金沢高1年=は「地元金沢でタイトル戦の熱気をじかに感じられてうれしかった」と話した。

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