キリコが並んだ前で火がともされた松明=能登町の宇出津港いやさか広場

 県無形民俗文化財「あばれ祭(まつり)」の例祭は4日、能登町宇出津の八坂神社で営まれた。キリコと神輿(みこし)の巡行は2年連続で中止となったが、疫病退散を祈る「鎮疫祭(ちんえきさい)」が執り行われたほか、宇出津港いやさか広場では厄年を迎える若衆がキリコを並べて松明(たいまつ)を奉納。住民は新型コロナの早期収束と来年の通常開催に願いを込めた。

 神事には同神社奉賛会や白山、酒垂(さかたる)両神社の氏子総代、宇出津祭礼委員会、宇出津地区の町会長、住民ら約100人が参列した。鎮疫祭は昨年に続いて営まれ、ご神水を注いだ湯釜に神職がササの束を浸し、参列者の頭上に湯を振りかけておはらいした。最後に八坂神社彌榮(いやさか)太鼓保存会による太鼓演奏が奉納された。

 厄よけとなるお札2500枚も祈祷(きとう)された。宇出津の全約1500世帯に配る。八坂神社奉賛会の橋本忠雄会長(74)は「2年連続の中止でさみしい思いはあるが、コロナ収束を願い、来年は盛大に開催したい」と語った。

 神事に合わせ、いやさか広場ではキリコ6本と白山、酒垂両神社の神輿各1基が並び、神職が祝詞を奏上。夜には高さ約8メートルの松明に火がともされた。広場での神事は厄年グループ「五六會(ごうろくかい)」や宇出津若連中の約70人が呼び掛け、五六會の辻野実さん(40)は「キリコ巡行は中止となったが、10年、20年後を見据え、コロナ禍でもできる祭りのあり方を考えたい」と話した。

 宇出津の若手有志でつくる能登活勢会(かっせいかい)による花火も打ち上げられた。

無断転載・複製を禁じます