路線価で横ばいを維持し、変動率が全国9位となった富山駅前。ホテルや商業施設の開発が進んでいる=富山市

 金沢国税局は1日、今年1月1日時点の路線価を公表し、コロナ禍で全国の地価が下落する中、富山県内最高価格の富山駅前(富山市桜町1丁目)は横ばいを維持し、変動率は都道府県庁所在都市の最高地点で大きい方から数えて9位(前年39位)となった。富山駅周辺は交通や商業施設、ホテルの開発が途上にあり、持続的発展の余地があることから底堅い価格推移となっている。

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 桜町1丁目の価格は2年連続の横ばいで、1平方メートル当たり49万円。都道府県庁所在都市の最高地点のうち上昇したのは仙台市、福井市など8カ所で、横ばいは富山市など17カ所だった。下落は金沢市、東京など22カ所で、前年の1カ所(水戸市)から大幅に増えた。

 価格の順位は全国23位で前年と同じだった。

 駅前ではJR西日本グループの「ヴィスキオ」、ホテルJALシティ富山、ダブルツリーbyヒルトンのホテル3棟が建設中で、2022~23年に開業する。JR西のホテルは下層階が商業施設で、北口駅前広場の工事も進む。今後、継続して商業機能や交通の利便性が高まるとみられる。

 商業施設「マリエとやま」「きときと市場とやマルシェ」などを運営する富山ターミナルビル(富山市)の水田整社長は「飲食も物販も厳しい現状ではあるが、行政の施策に後押しされながら、アフターコロナをキーワードにした取り組みも進む。先行きへの期待は大きい」と話した。

 高岡税務署管内では前年に初めて高岡駅前(高岡市末広町)の価格を上回った新高岡駅周辺(同市京田)が、今年も同署管内でトップだった。魚津、砺波の両税務署管内も最高地点は前年と変わらなかった。

 県内変動率の平均値はマイナス0・8%で、前年の同0・3%から拡大した。下落は1993(平成5)年から29年連続となる。

 全国平均は1・6%の上昇から0・5%の下落となり、下落したのは26県から39都府県に増えた。北陸では石川県が上昇から下落に転じ、福井県は下落率が改善した。

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