石川県は26日、県内で新型コロナウイルスの検査を630件行い、全て陰性だったと発表した。感染者ゼロは、第4波直前の3月29日以来89日ぶり。この間の感染者は2026人だった。専門家は県内で第4波が収束したとみる一方、インドで見つかった変異株「デルタ株」による第5波が今後起きる可能性が大きいと推測し、最大限の警戒を呼び掛けている。

 県感染症専門家会議座長の谷内江昭宏金大附属病院副病院長は、首都圏などで20日に緊急事態宣言が解除されたこともあり、早ければ7月にもインド株の流行が始まると予測し、「関西から流入した英国株によって石川で第4波が起きたと考えられるように、関東から来るインド株で第5波が起きる恐れがある」と話した。

 インド株は県内で既に1人確認されており、拡大を抑えるには、変異株かどうかを調べる「スクリーニング検査」を徹底するとともに、大都市部の感染状況も捕捉するよう提案。感染拡大時を想定した計画を立て、流行の抑制と重症化リスク軽減のため、若年層を含めたワクチン接種の加速化も求めた。

  知事「緊張感を」

 谷本正憲知事は26日、「ゼロとはいえ、気を緩めてはいけない。いつ急拡大するかは分からず、緊張感を持ち続けるしかない」と県民に呼び掛けた。

 県指標のうち、直近1週間の新規感染者数は16人、感染経路不明者数は8人、病床使用率は9・2%でいずれも前日より改善した。重症病床使用率も3日連続で0%だった。

 自宅療養者は1人減の2人、入院か宿泊療養ホテルに入るか調整中の感染者も1人減ってゼロとなった。

 県は金沢市の50代男性が検査キットで県外の医療機関に検体を郵送し、感染が分かったことも発表した。県外での届け出となるため県内の感染者には含まれない。無症状だった。

 26日発表の感染者は、富山県が2人、福井県が18人だった。福井県は7日間連続で感染者が2桁となっている。

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