店内でフルーツサンドの「自撮り」を楽しむ来店客=金沢市柿木畠

旬の果物をふんだんに使ったフルーツサンド=同市藤江北1丁目

 金沢市内で今月、果物とクリームをパンで挟んだ「フルーツサンド」の専門店が続々と出店している。旬のフルーツをぜいたくに使った味わいと、「写真映え」する断面の美しさが若者を中心に人気を集めている。コロナ禍による出控えで外食需要が低迷する中、飲食店から業態を転換した店もあり、手軽に持ち帰りができるフルーツサンドの商戦がにわかに熱を帯びている。

 県内で飲食事業や食パン店を展開するビッグチョイス(金沢市)は1日、同市藤江北1丁目のしゃぶしゃぶ食べ放題「大地のぶた藤江店」をフルーツサンド専門店「ミスターシェフ」へと改装オープンした。

 同社が経営する高級食パン店「おい!なんだこれは!」の特製パンにフルーツ坂野(同市)が目利きしたキウイ、パイナップル、マンゴーなどの果物を挟んだ、厚さ8センチほどのフルーツサンド10種を提供する。クリームは果物の甘さを引き立てるためマスカルポーネチーズを入れた。担当者は「見た目も味もあっと驚くようなサンドをお家で味わってほしい」と話す。

 10日は柿木畠にかき氷とフルーツサンドの「金澤果実専門 三角堂」が開業した。きな粉クリームと栗の甘露煮を食パンで挟み、和のテイストを加えた商品で競合店との違いを打ち出す。

 人気を押し上げているのは会員制交流サイト(SNS)への投稿だ。このため同店では商品の見た目に加え、店内の意匠にもこだわる。壁に商品などのイラストが描かれた店内で、商品と写真を撮影する客は多く、近くの主婦やサラリーマンが持ち帰るケースもある。

 クロワッサンに果物とクリームを入れたフルーツサンドを考案したのは、3日に柿木畠の空き家を活用してオープンした「白くま堂」。総菜パンも含めて8種ほどそろえる。今後、イートインスペースを併設し、かき氷も扱う予定だ。

 5月下旬には富山発の専門店「フルーツサンドシュシュ金沢店」が竪町ストリートにオープンし、6月から出張販売も始めた。グリーンとゴールドキウイを挟むなどカットした時に美しく見える断面にこだわる。

 金沢市内の会社員女性(23)は同店に友人と訪れ、サンドを写真に収めた。まちなかの専門店を食べ比べしているといい、「高級なフルーツが丸ごと入っていてお得感がある。クリームと調和しておいしい」と話した。

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