古邨の花鳥版画に見入る来場者=石川県立歴史博物館

 石川県立歴史博物館で開催中の特別展「小原古邨(おはらこそん)―海をこえた花鳥の世界」(同博物館、本社主催)の展示解説は19日、金沢市の同館で始まった。中村真菜美学芸員が解説し、参加者は明治の金沢に生まれた絵師、古邨の花鳥版画の魅力に触れた。

 古邨は海外輸出向けの花鳥画ブームのさなかに生まれ、上京後は画家として日本画の伝統と西洋の技法の融合を目指した。その表現は高度な木版画技術によってさらに洗練され、作品は海外で高い評価を受けた。

 中村学芸員は、古邨の版画が50回以上の刷りを重ねて制作されることや、ムラを表現する「あてないぼかし」などの技法が加えられていることを紹介。「版画ならではの工夫によって、古邨の作品がいっそう映えている」と解説した。

 展示会場には花鳥版画や貴重な肉筆画をはじめ、版画の製作工程を説明するコーナーもあり、来場者がじっくりと見入った。

  20、27日にも実施

 展示解説は20、27日の午後1時半から。参加は無料で、企画展チケットが必要。チケットは一般1千円、大学生800円、高校生以下無料。会期は27日まで。

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