富山の風景画の作品サンプルを紹介する宇尾代表=富山市泉町

  魅力発見、創作意欲向上狙う

 富山市泉町のアートギャラリー「MAU FINE ART(マウファインアート)」が、県内の思い出の場所などを題材に、オーダーメードの風景画を制作する取り組みに力を入れている。依頼者の要望に合わせ、地元作家に制作を発注する仕組みで、富山の景観の魅力に触れる機会を増やし、作家の創作意欲向上にもつなげる。コロナ禍でギャラリーを直接訪れる人が減る中、ホームページの内容を見直すなどPRの強化も図る。

  油彩画やアクリル画

 取り組みは「原風景とやまToday」と銘打ち、依頼に合わせて油彩画やアクリル画を提供する。依頼者が描く場所や季節などの要望を伝え、ギャラリー側が現地を訪れて写真などの資料を用意する。作家は構想を膨らませ、2カ月をめどに作品を仕上げる。

 描き手は県内を拠点に活動する日本画家や洋画家ら14人から選べる。作家によって得意な題材や表現方法が異なるため、ギャラリー側が依頼者の希望を聞き、描く風景に合わせ助言する。

 昨年に取り組みをスタートさせ、北アルプスを背景に桜と菜の花、チューリップの「四重奏」が楽しめる朝日町の観光名所、新緑の時期の依頼者宅など幅広く手掛けてきた。県出身の会社経営者から、滑川市に事業所を新設するのに合わせ、市内から見た剱岳を描いてほしいとの依頼もあったという。

 5月にホームページを一新し、取り組みの紹介を充実させ、注文や問い合わせも受け付けられるようにした。作家全員に作品サンプルを制作してもらい、県内のお薦めの風景写真と共にカタログにまとめ美術愛好者らに郵送した。

 ギャラリーは、見慣れた風景が絵画になることで、作家の表現や感性が加わり新たな楽しみ方ができると期待する。今後は富山出身の県外在住者にも利用を広げたい考えだ。宇尾繁樹代表(69)は「富山の風景の魅力を再発見してほしい。コロナ下でも自宅にアートを飾り、心を癒やしてもらいたい」と話した。

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