クマの足跡を確認する猟友会員=内灘町宮坂

ドライブレコーダーに写る、内灘町室とかほく市大崎の間で出没したクマ(円内)=住民提供

クマが目撃された現場周辺をパトロールする関係者=かほく市宇ノ気水辺公園

 6日朝、内灘町とかほく市でクマの目撃情報が3件相次いだ。いずれもけが人はいなかった。両市町の職員や猟友会員が周辺をパトロールし、足跡やふんを確認したが、発見には至らなかった。クマは体長約1メートルで、4日朝に内灘町の住宅街に出没したクマと同じ個体とみられる。夕方には津幡町能瀬でも目撃され、住民は驚きと不安に包まれた。

 内灘町とかほく市によると、6日午前5時半ごろ、内灘町室で車を運転していた30代男性が道路を横切るクマを目撃し、町に通報した。その後、午前6時ごろに北東に1・7キロ離れたかほく市大崎の宇ノ気水辺公園付近、午前7時ごろには同公園から北東に約7キロ離れた同市内高松の第2学校給食センター付近でもクマが目撃された。

 内灘町宮坂と西荒屋、かほく市大崎で足跡、内灘町西荒屋小近くの道ではふんがそれぞれ見つかった。

 さらに午後6時50分から同7時10分にかけて、津幡町能瀬で住民2人がクマを目撃した。町によると、クマは能瀬川右岸の堤防の上を山側に向かって歩いていたという。

  山間部へ?

 石川県猟友会河北支部は4日に目撃されたクマと同一とみており、辻森金市支部長は「目撃場所と時間から推測すると、内灘からだんだんと宇ノ気川に沿って北上し、山間部に入っていったとみられる」と話した。

 4日に出没した場所と6日の発見場所の間には河北潟放水路が横たわる。県立大の大井徹教授(動物生態学)は「クマは放水路ほどの川幅なら十分泳いで渡ることができる。あるいは深夜に橋を渡った可能性もある」と指摘した。クマに遭遇した場合、「不要な刺激を与えないよう落ち着いて近くの民家に避難してほしい」と呼び掛けた。

 かほく市大崎でクマを目撃した60代男性は「まさかこんなところで。イオンモールかほくも近くにあり、また出ないか不安だ」と話した。内灘町宮坂の畑で足跡を見つけた70代女性は「見慣れない大きな足跡でぞっとした」と声を震わせた。

 内灘町室では2015年5月にもクマが目撃され、猟友会によって駆除されている。

 内灘町とかほく市は防災メールで注意を促した。両市町や猟友会、消防本部、津幡署がパトロールし、内灘町消防本部はドローンで上空からクマを捜索した。

  能登、小松でも目撃

 6日には能登町と小松市でもクマの目撃情報が計3件あった。

 午前8時40分ごろ、能登町の真脇トンネル付近を自動車で通りかかった地元住民の男性が、トンネル脇ののり面を登っていく体長約1メートルのクマとみられる動物1頭を目撃した。町は防災メールで注意を呼び掛けた。

 午前11時ごろ、小松市大杉町のレクリエーション広場付近で男性ドライバーがクマ1頭を目撃した。午後0時50分ごろには、大野町の県道沿いで体長約1メートルの成獣1頭が目撃された。いずれも市と猟友会が付近を調べたが、痕跡は見当たらなかった。

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