いみず苑で発生したクラスターについて説明する分家理事長(中央)=射水市のクロスベイ新湊

 射水市七美の障害者支援施設「いみず苑」で発生したクラスター(感染者集団)で、施設を運営する射水福祉会(同市)と富山県は23日、新たに利用者44人が感染したと発表した。施設の感染者は計60人となり、富山県内のクラスターとしては富山市の老人保健施設「富山リハビリテーションホーム」の59人を上回り最大規模となった。感染した利用者の大半は施設内や自宅で療養しており、さらに拡大する恐れもある。

【本記 射水のクラスター、新たに44人確認】

 23日に陽性が明らかとなったのは入所者31人、通所者13人で、全員が軽症か無症状だった。県は入所、通所の利用者と職員計280人の検査を終え、感染者全体の内訳は入所者31人、通所者18人、職員11人となっている。

 射水福祉会の分家静男理事長は射水市のクロスベイ新湊で会見し「心配を掛け、深くおわびする」と述べた。利用者はマスク着用や他者との距離の確保、手指消毒など感染対策の徹底が難しく、施設内を動き回るため、感染が一気に拡大したとみられる。入所者と通所者は日中、同じスペースで生活していた。

  行動制限難しく

 感染した入所者は全員、施設内で療養を続け、射水市民病院の医師や看護師が対応に当たっている。施設内には検査で陰性だった入所者もおり、県などは感染者と非感染者の利用スペースを分ける「ゾーニング」を実施した。ただ、入所者の行動を制限するのは難しく、互いに接触している状況が続いているという。

 通所者は3人が入院し、うち1人が重症となっている。ほかの15人は自宅で過ごしており、23日までに家族1人の感染が確認された。同日、施設職員の家族1人の感染も公表された。

 射水福祉会と県によると、今月17日に通所者1人が発熱し、抗原検査で陽性となった。18日に別の通所者1人の感染が判明し、施設側は通所部門を休業。19日以降も感染者が増え続けた。県側は20日に射水市民病院に医療チームの派遣を要請し、同日から施設に対し感染対策の助言、指導を行った。

 23日に県庁で会見した木内哲平厚生部長は、県側が施設の感染拡大防止に着手した時期について「できるだけ早く、と努力した」と強調。17日に判明した感染者はその後のPCR検査で陰性となることもあり、陽性の確定に時間を要したと説明した。

 障害者支援施設に対し「症状があった場合は速やかに医療機関を受診するよう、あらためて注意喚起したい」と話した。いみず苑では現在、同法人の職員が業務に当たっており、感染拡大などにより人手不足が生じた際は外部からの職員派遣も検討するとした。

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