有人エリア上空を飛んで医薬品を配送したドローン=加賀市文化会館駐車場

 加賀市は20日、全国で初めて3D地図を利用し、住宅や道路など有人エリア上空を飛行するドローン(小型無人機)の実証実験を行った。作見町のコメヤ薬局アビオシティ加賀店から山代温泉の市文化会館までの約3キロを14分で飛行し、医薬品を配送した。市は今年度中に市内全域の3D地図を整備し、民間企業などが活用できる環境を整える方針だ。

 市は現在、ドローンの「空の交通網」構築に必要となる高精度の3D地図を作成しており、商品の配送など多様なサービス分野での活用を見込んでいる。この地図と「AI(人工知能)管制プラットフォーム」を利用すれば、人が目視で操縦しなくても安全な航路を自動的に判断して飛行が可能となる。

 今回の実験では航空法で人や車がいる上空は飛べないため、スタッフが同行し、人や車の通行が途切れるタイミングを確認して操作した。コメヤ薬局(白山市)が協力し、ドローンは風邪薬を運んだ。雨で電波が弱くなり、いったん出発地に引き返したため、実験全体では30分程度かかった。

 宮元陸市長は、有人エリアを無事に飛行した成果を挙げ「空のインフラを生かせば新たなビジネスチャンスが生まれる。その第一歩を加賀市が踏み出した」と強調した。

  医薬品配送に導入検討 コメヤ薬局 

 コメヤ薬局の長基健人副社長は、配送の省人化が期待できるとし、コストや技術面の課題をクリアできれば来年度にも薬局同士や卸と薬局間の医薬品配送に導入する方針を示した。「いずれは人の行きにくい所にもスムーズにお薬を届けるようにしたい」と述べた。

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