舞台あいさつで撮影を振り返る吉永さん=北國新聞赤羽ホール

広瀬さん

成島監督

会場に感動を広げた完成披露上映会

  広瀬さん「すごくドキドキ」

  成島監督「世界に通用する」

 「金沢の街の良さ、風情をたくさんの映画ファンの方に観て、感じていただきたい」。映画「いのちの停車場」に主演した吉永小百合さんは14日、金沢市の北國新聞赤羽ホールで開かれた上映会や市内での会見で、犀川、浅野川の二つの流れを挙げながら、ロケを印象深く振り返った。「生きていくこと、人生のしまい方を思いながら、一歩ずつ前進していこうという気持ちになっていただけたらうれしい」と石川のファンに呼び掛けた。

【本記 吉永さん「忘れられない映画」】

 映画は、東京で救命救急医として「命を救う」最前線にいた吉永さん演じる主人公が、故郷の金沢で在宅医となり、「命を送る」現場に戸惑いながらも向き合っていく。金沢ロケは昨年10月に診療所のある浅野川周辺と、主人公の実家のある犀川周辺を軸に、金沢駅、主計(かずえ)町、にし茶屋街、W坂などで行われた。

 吉永さんにとって石川が舞台の映画は3作目。ロケ前の昨年6月には金沢を歩き、伝統と新しさを兼ね備えた街の魅力を味わったという。撮影中は「和菓子がおいしく、家族も好きなので買って帰りました」とほほ笑んだ。劇中で着た加賀友禅については「着心地が良く、優しい気持ちになれる風合いでした」と語った。

 金沢での印象深いシーンとして、主計町の暗がり坂近くで広瀬すずさんと撮影した雪のシーンを挙げた吉永さん。撮影で初めて金沢に来たという広瀬さんは「麻世(自身の役)がここで育ったんだと感じ、気持ち良く呼吸しながら撮影した。金沢では吉永さんとのシーンが多くて、すごくドキドキした記憶があります」と表情を緩ませた。

 成島出監督は「金沢は街角に生活の匂いがあるところがいい。世界に通用すると思いながら撮っていた。金沢の皆さんには、全く新しい視点で、ふるさとを発見していただけると思う」と自信をのぞかせた。

 コロナ下での撮影を振り返り、吉永さんは「心と心を結び合って生きていくことを感じ、私にとっても大きな財産になった」と語り、広瀬さんは「命と正面からぶつかっていく。今だからこそ、この作品をみてほしい」と呼び掛けた。

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