酒提供、終日自粛可能に

 政府は13日、新型コロナウイルス対応のまん延防止等重点措置の適用対象に石川など5県を追加する方針を固めた。適用期間は16日から6月13日までとする見通し。複数の政府関係者が明らかにした。石川県内では金沢市が適用地域となり、県は同市内の飲食店に対し、終日の酒類の提供自粛を要請できる。

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 適用対象は石川のほか、群馬、岡山、広島、熊本となる。

 菅義偉首相は西村康稔経済再生担当相、田村憲久厚生労働相ら関係閣僚と官邸で協議した。その後、記者団に「複数の県からまん延防止等重点措置について要請が来ている。明日、専門家の意見を伺う」と表明した。石川県は6日にまん延防止等重点措置の適用を国に要請していた。

 県内では8日に過去最多となる80人の感染者が確認されるなど、感染状況は最悪のステージ4となり、9日に県独自の緊急事態宣言を発出した。

 国の緊急事態宣言に準じた対応が可能となる重点措置では、知事が指定する対象地域内で、飲食店へ酒類を提供しないよう要請できるほか、時短要請に応じない場合は命令、過料を科すことが可能となる。休業要請はできない。

 金沢市内では、12日から重点措置の内容に沿った対策が講じられており、午後8時までの飲食店や集客施設への時短要請は変わらない。ただ、県が終日の酒類提供自粛を求めた場合、酒類を出した飲食店は協力金の支給対象外となる。

 このほか、1千平方メートル以上の集客施設に対しては新型コロナ対応の特別措置法に基づく時短要請となり、協力金の支給が可能となる見込み。大規模イベント開催時は人数を5千人以下とするよう制限が掛かる。

 谷本正憲知事は北國新聞社の取材に対し「ようやく石川の感染状況と医療提供体制の実態を理解いただけた」と述べ、重点措置を先取りして実施している県単独の時短要請などに加えて必要な取り組みを精査し、対策を講じたいとした。

 山野之義金沢市長は「重点措置の適用は、行政に新たな課題が突きつけられると捉え、これまでの施策を再度、検証していく必要がある」と述べた。

 重点措置を巡っては、6日の要請後、7日にいったんは適用が見送られていた。西村経済再生担当相は当時、「医療提供体制は確保されていると考えている」と述べていたが、その後も感染悪化に歯止めが掛からず、医療体制は逼迫(ひっぱく)していた。

  北海道の緊急事態は見送り

 政府は、北海道が求めていた札幌市への緊急事態宣言は見送り、重点措置の適用地域を追加する方向で調整を続ける。

 政府は東京、愛知、京都、大阪、兵庫、福岡の6都府県に緊急事態宣言、北海道、埼玉、千葉、神奈川、岐阜、三重、愛媛、沖縄の8道県にまん延防止等重点措置を発令している。

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