地元作家の意欲作を鑑賞する来場者=小松市のサイエンスヒルズこまつ

亡くなった作家の冥福を祈る参列者=小松市東町

 小松美術作家協会創立60周年を記念した小松美術展「こまつの美」(小松美術作家協会、北國新聞社主催)は12日、小松市のサイエンスヒルズこまつで開幕した。第60回の節目をことほぎ、協会に所属する地元作家の意欲作94点が会場を彩り、訪れた愛好者が心行くまで至高の美を放つ作品群に目を凝らした。

 洋画、工芸、書、日本画、写真、彫刻の6部門に、重鎮や新進気鋭の作家が秀作を寄せた。

 釉裏金彩(ゆうりきんさい)人間国宝の吉田美統氏による花器「釉裏金彩花唐草文花瓶」をはじめ、中田一於会長が手掛けた銀の美で花を表現した鉢、木漏れ日の中の女性を描いた寺西武久理事長の洋画などが関心を引いた。美術展を前に2月に89歳で亡くなった不動佑南(ゆうなん)さんの書の遺作も飾られた。

 物故者展には8作品が並び、小松市立高芸術コース卒業生の油絵や日本画など15点も展示された。

 18日まで午前9時半~午後6時に開かれ(入場は午後5時半まで)、15、16日に作品解説が行われる。入場料は一般500円、高校生以下は無料で、入札展が同時開催される。

 テレビ金沢、ラジオこまつなどが後援する。当初は昨年5月に予定していたが、新型コロナ禍で延期し、開催は2年ぶりとなった。感染拡大防止のため開場式は見合わせ、マスク着用や消毒、検温など対策を徹底した。

  作家11人追悼 勧帰寺で法要

 第60回記念小松美術展が開幕した12日、小松美術作家協会の物故者法要が小松市東町の真宗大谷派勧帰寺で営まれ、2010~19年に亡くなった作家11人を追悼し、会員や遺族ら参列者24人が静かに手を合わせた。

 法要は物故作家の功績をたたえ、感謝するため10年ごとに行われており、読経が響く中、参列者は順に焼香して冥福を祈った。

 あいさつした中田一於会長は「70回、80回と協会の灯を消すことなく、ますます発展するよう努めていきたい」と述べた。物故作家は次の各氏(物故順)。

 新保石水(書)伊東宏志(写真)蔵藤清華(書)谷村吟風(同)森俊一(彫刻)美山直樹(工芸)仲田錦玉(同)吉田明久(日本画)辻実(洋画)福島健介(写真)藤田弘(洋画)

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