全国知事会の新型コロナウイルス対策本部会合で発言する新田知事=富山県庁

 富山県の新田八朗知事は10日、全国知事会の新型コロナウイルス対策本部会合にオンラインで出席し、県内でコロナワクチンの大規模接種を検討していることを明らかにした。菅義偉首相が高齢者分の7月末完了に向け、全国で1日100万回の接種を実施する方針を表明したことを受け、事業を加速させる。今後、実施時期や場所などの詳細を詰める予定で、知事は医師確保に関する支援を国に求めた。

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 新田知事は会合で5月2日から8日までの1週間の県内の感染者数が54人となり、前の週(4月25日~5月1日)の99人から減少したと説明した。その上で「決して気を緩めることなく、引き続き感染拡大防止を図る。ゴールデンウイークから2週間がヤマだ。あと10日間、高い緊張感を持って進めたい」と述べた。

 高齢者のワクチン接種については「地方としても一生懸命頑張る」と強調。市町村と連絡を緊密に取っているとし、接種体制確保に向けて国庫補助金の追加交付を要請した。

 大規模接種に向けては「(実施)場所は何とかなるが、やはりマンパワーだ」と指摘。政府が歯科医師による接種を認める方針を示していることに触れ「それを進め、マンパワー確保の援助をしてほしい」と注文した。

  雇調金の特例延長を

 このほか、企業の休業手当の一部を穴埋めする雇用調整助成金の特例措置延長を要望した。知事は「コロナは必ず収束すると思うが、事業者、働く人のマインドがなえることを一番恐れている」と話した。変異株についても言及し「地方では詳細な分析が難しい。国が主導して知見を持ち、適時適切に教えてもらいたい」と働き掛けた。

 発言後は記者団に大規模接種に関し、全国で1日100万回だとすると、人口規模では富山県が1日1万回になるとし「大きな数字であり、これから(実施法などを)考えたい」と語った。

 新田知事は、10日に富山市内で開かれた県地方議員連絡協議会の意見交換会でも大規模接種の方針を説明した。来週(17日以降)から十分な量のワクチンが供給されるとの見方を示し「早く接種したところから感染リスクは減っている。接種率を上げてワクチンを一日たりとも寝かさないことを考えたい」と述べた。

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