兼六園など県有施設閉鎖

 石川県は9日、新型コロナウイルスの感染拡大が急激に悪化しているとして、県独自の緊急事態宣言を出し、午後8時以降の外出自粛を強く要請した。直近1週間の新規感染者が最多306人となり、県は感染状況をステージ3から最悪の4(感染拡大緊急事態)に引き上げた。県全域の飲食店に対する営業時間の短縮要請は31日まで延長し、集客施設に時短の協力を依頼することも決めた。さらに、兼六園など県有施設を閉鎖する。

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 9日に県庁で開いた対策本部会議で方針を決定した。県独自の緊急事態宣言は昨年4月以来、2度目となる。

 9日の新規感染者は63人となり、大型連休終了後4日間でクラスター(感染者集団)が5例発生し、拡大が止まらない。6日の非常事態宣言から、わずか3日で緊急事態宣言となった。

 同宣言の発出に伴って、時短要請に応じていない飲食店の利用を控えることや、県境を越えての移動、路上や公園で集団飲酒するなど感染リスクの高い行動を行わないよう求めた。

 飲食店ではカラオケ設備の利用自粛を要請。劇場や展示場、体育館、美術館、スポーツクラブなどの集客施設には、金沢市内が午後8時まで、同市以外が午後9時までの時短への協力を依頼する。法律に基づかない依頼のため、協力金は支給されない。

 県有施設の閉鎖は兼六園のほか、いしかわ動物園、のとじま臨海公園水族館、ふれあい昆虫館などで準備ができ次第、実施する。県立美術館や歴史博物館など文化施設での県主催イベントは中止か延期する。県有施設のライトアップも中止する。いずれも31日までの対応で、県内市町にも同様の措置を要請する。

  事業所も夜勤抑制

 事業所に対しては、出勤者数の削減を図るため、在宅勤務の活用や休暇取得の促進、午後8時以降の勤務の抑制などを求めた。県庁では2班体制による在宅勤務を行う。

 対策本部会議で谷本正憲知事は国に「まん延防止等重点措置」の適用を繰り返し求めているとし、「国の緊急事態宣言の適用も視野に、協議を加速させる」と強調した。

 医療提供体制については県立中央病院で試行しているメディカルチェックセンターを早急に本格稼働させ、軽症、無症状者は宿泊療養ホテルを積極的に活用し、医療機関の病床には基礎疾患のある人や中等症、重症者を重点的に受け入れる方針を示した。

 谷本知事は県内で31日、6月1日に予定する東京五輪聖火リレーに関して「来週、実施内容を判断する」と述べた。

 県教委は県立学校でグループワークや合唱など感染リスクの高い活動は休止し、部活動については県内の学校同士の練習試合を中止する。

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