石川県は6日、新型コロナウイルスの病床使用率が9割に迫るなど感染拡大が深刻化しているとして、県独自の「非常事態宣言」を発出し、12日から25日まで金沢市内の飲食店に対する営業時間の短縮要請を午後8時までに繰り上げることを決めた。他の18市町の飲食店への時短要請も同9時のまま2週間延長する。県は6日、金沢市を対象に「まん延防止等重点措置」の適用を国に要請したが、政府関係者によると、7日の適用決定は見送られる見通しだ。

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  県独自に25日まで

 6日の対策本部会議で方針を決定した。谷本正憲知事は記者団に、5日に西村康稔経済再生担当相へ重点措置の適用を要請する考えを伝えたとした上で、仮に適用されない場合も「県独自の取り組みとして時短を要請する」と強調した。

 飲食店での酒類提供については、金沢市は午後7時まで、他の18市町は同8時までとなる。

 時短に伴う協力金は全期間の実施を前提に支給する。金沢市内の飲食店は営業時間がさらに短くなることから、中小企業には過去の売り上げに応じて1日当たり3万~10万円を支給する。

 金沢市以外の18市町の飲食店には4月28日~5月11日の時短要請と同じく、中小企業には1日2万5千~7万5千円を支給する。

 大企業は1日当たりの売り上げ減少額の4割で、上限は20万円。

 県内では6日も新たな飲食店クラスター(感染者集団)が発生した。谷本知事は人が集まり、感染拡大の場面になりやすい飲食を制限する必要があると説明。金沢市を重点措置の対象とする理由について「感染者の半分を占め、県内飲食店の6割が集中している」と話した。

  病床373床に上積み

 県は近日中にコロナ病床を355床から373床に増やし、さらに上積みできないか医療機関と調整する方針も示した。増床した場合、救急受け入れの一部制限や緊急性の低い手術の一部延期を伴う恐れがあるとし、谷本知事は「医療提供体制が瀬戸際だ」と訴えた。

 病床のひっ迫を抑えるには宿泊療養ホテルへの直接入所を進める必要があり、県立中央病院にメディカルチェックセンターを新設することを明らかにした。

 山野之義金沢市長は6日、「県と歩調を合わせて対応を進めたい」と述べた。

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