富山県は14日、県内で新型コロナウイルスの感染者が増加していることを受け、県全域に感染拡大警報「富山アラート」を発出した。新田八朗知事は感染拡大防止に向け、「まん延防止等重点措置」が実施されている6都府県との不要不急の移動自粛や感染防止対策の徹底を県民に要請した。発出は昨年12月以来、3回目となる。

 県は、新型コロナへの警戒レベルを判断する指標を4項目設けている。新規陽性者数と感染経路不明の新規陽性者数が基準値に達し、入院者数と重症病床稼働率のいずれかが基準値の50%を上回った状態が数日続いた場合、警戒レベルは基本的に自粛要請をしない現状の「ステージ1」から、夜間の外出自粛などを求める「ステージ2」に引き上げられる。

 富山アラートは、感染者が増加し「ステージ2」への移行が懸念される場合、県民に対策の徹底を促すため発出される。1回目は昨年8月11日~9月18日に発出され、同19日に解除された。2回目は12月25日~1月12日に発出されたが、感染拡大が続き、同13日に「ステージ2」となった。

 県内は現在、新規陽性者数と感染経路不明の新規陽性者数が基準値を超えている。11日までの1週間の新規感染者は90人と前週比3・1倍と増加傾向で、変異株の累計も83人と増えており、直近1週間の平均入院者数も増加している。

 新田知事は14日、有識者と懇談した上で、対策本部会議を開き、アラートを発出した。同日の会見では、6都府県以外への県外移動についても感染防止対策の徹底を求めた。「新しい生活様式」の徹底や「五つの場面」の回避のほか、会食については、県が提唱する「ますずし」(「マスク着け」「すぐに手洗い、飲む量抑え」「少ない人数」「静かに食べる」)の実践とともに会話の際のマスク着用を要請した。家族に高齢者がいる場合は家の中でもマスク着用を求めた。

 アラートを出すことで、意識を新たに緊張感を持ち直してほしいとし「対策を実践してもらえれば(現状の)『ステージ1』で踏みとどまれる」と強調した。

  県医師会「ウイルスなくなっていない」

 新田知事との懇談後、記者団の取材に応じた馬瀬大助県医師会長は県内の状況について「いつでも、どこでも感染は起こりうる。ウイルスはなくなっていない。もう一度、基本的な対策をしっかり取ることが大事だ」と話した。

  飲食店見回り調査へ

 新田知事は14日、県内飲食店における感染防止対策の徹底や意識啓発のため、15日からアクリル板の設置や手指消毒の徹底、食事中以外のマスク着用推奨、換気の徹底など4項目について飲食店の見回り調査を実施すると発表した。

 県厚生センターと富山市保健所が行う飲食店営業許可に関する実地調査と併せて実施する。飲食店の営業許可を受けている店舗が対象で、テークアウト専門店などを除く約8千店のうち今年度は千店を調査する。

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