谷本知事と懇談する赤羽国交相=10日午前9時5分、金沢市内のホテル

  金沢で懇談、午後は福井

 赤羽一嘉国土交通相は10日、金沢市のANAクラウンプラザホテルで谷本正憲知事と懇談し、北陸新幹線金沢―敦賀の整備について「工期が遅れたことを心からおわび申し上げたい。地元の期待も大きかった分、失望も大きかった。2024年の開業に最優先で取り組みたい」と語った。谷本知事はさらなる工期遅延を招かないよう求め、観光産業への支援拡充も訴えた。

 谷本知事は開業遅れで3億円の追加経費が発生するIRいしかわ鉄道への支援や敦賀以西の早期着工なども求める要望書を手渡した。赤羽氏は鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)の北陸新幹線建設局に技術系の専門職を複数配置したことなどを説明し「国交省を挙げてしっかりと対応したい。在来線に関しても沿線に寄り添う形で支援したい」と応じた。

 終了後、谷本知事は報道陣の取材に対し、「まかり間違ってさらに工期が遅れることがないよう強く要請した」と述べた。

 県が国の支援を受けて実施している県民宿泊割事業について、旅行先を新型コロナの感染が落ち着いている近隣県まで拡大するよう提案し、赤羽氏は「検討したい」と応じたという。

 懇談は、沿線との連携を密にするための組織改革として、機構が1日に北陸新幹線建設局を新設したことに合わせて行われた。向出勉石川県議会議長、増江啓公明党県本部代表が同席した。赤羽氏は午後、杉本達治福井県知事と面会するほか、敦賀駅などの建設現場も視察する。

  並行在来線の財政支援、結論急がず

 谷本知事は国と協議している並行在来線の財政支援の進ちょくについて「どういう支援が並行在来線会社にメリットがあるかという視点で協議をしている。スケジュールありきではない」と述べ、結論を急ぐ必要はないとの考えを示した。

 既に福井県では並行在来線準備会社が機構の出資による財政支援を受ける方向となっており、一方、石川県は機構による出資ではなく国の直接補助を求めているが、方向性は定まっていない。

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