昨年7月、野々市市の市道で駐車禁止区域に大型トレーラーを駐車し、追突した乗用車の男性=当時(46)=を死亡させたとして、業務上過失致死の罪に問われたトレーラー運転手の男性被告(47)=大阪府=の判決公判は8日、金沢地裁であった。白井知志裁判官は「追突を予見するのは困難で、過失は認められない」とし、無罪を言い渡した。求刑は罰金50万円。

 判決理由で白井裁判官は、現場はほぼ直線でトレーラーはハザードランプを点滅させるなどしており、100メートルほど後方からでも視認できたと指摘。「後方車両の運転手は、トレーラーを認識して減速や車線変更により追突を回避することが極めて容易であった」と判断した。

 白井裁判官は、駐車禁止に違反したことが直ちに今回の過失につながるものではないと指摘。検察側は路上駐車の危険性を主張したが、「駐車禁止場所でも車両が停車している可能性もあり、前方を注視する必要があることに大きな影響は及ぼさない」と退けた。

 その上で、事故の予見が可能であることを前提とした注意義務違反は認められないとした。

 事故は昨年7月28日午前4時ごろ、野々市市御経塚4丁目の片側2車線の駐車禁止の道路で発生。石川県警は事故を引き起こし、救護せず立ち去ったとして自動車運転処罰法違反(過失致死)や道交法違反(救護義務違反)の疑いで男性被告を逮捕し、金沢地検が業務上過失致死罪で在宅起訴した。

 金沢地検の萩原良典次席検事は「上級庁と協議の上、適切に対応したい」とコメントした。

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