力強い筆致で奉納揮毫する阿部氏=6日午前9時41分、輪島市門前町の總持寺祖院

 2007年3月25日の能登半島地震で大きな被害を受けた輪島市門前町の曹洞宗大本山總持寺祖院の修復工事が完了し、同市は6日、震災からの完全復興を宣言した。元の姿を取り戻した古刹の境内で、県書美術連盟理事の書家阿部豊寿(ほうじゅ)氏(42)が発生時刻の午前9時41分に合わせて奉納揮毫(きごう)(北國新聞社後援)を行い、墨跡鮮やかに「完全復興」としたためた。

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 總持寺祖院は国登録有形文化財17棟をはじめ、ほぼ全ての建造物が被災した。曹洞宗の復興予算や地元などからの寄付金約40億円を投じ、約13年9カ月をかけて昨年12月に修復工事を完了させた。輪島が大災害から立ち直った象徴として、市は祖院の修復が完了するまで復興宣言を待っていた。

 奉納揮毫で阿部氏は「禅」と金色の文字をしたためた後、長さ10メートル、幅2・5メートルの和紙に向かい、「エイヤー」と気合を込めて完全復興と力強く墨跡を記した。

 引き続き、同祖院で復興落慶法要と落慶式が営まれた。同日午後には輪島市門前町鬼屋の堀端交流広場で完全復興式典が行われる。

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