高岡銅器の技で開発した5種類のドリップコーヒー用品=高岡市内

 銅器・仏具製造販売の奥正信(おくしょうしん)(高岡市)は、高岡銅器の技で、銅とスズを使ったドリップコーヒー用品を開発した。手作業で金属の風合いを出し、自宅でコーヒーを入れるのが楽しくなる味わい深い仕上がりを求めた。コロナ禍で新しい生活様式の関心が高まる中、抗菌力に優れた銅とスズを活用することで安全性もアピールし、高岡銅器の需要の掘り起こしにつなげる。

 コーヒーの粉を入れるフィルターを固定するドリッパー、サーバー、ポット、マグカップ、豆入れの5種類を製作した。銅製のマグカップは、表面加工を鍛金家塩見亮介さん(東京芸術大講師)が担当した。銅を金づちでたたき、独特の凹凸を表現している。色は純銅、緑青、黒があり、持ち手は木製にして握る部分に一つ一つ変化を持たせた。

 製品のデザインは奥欣也(きんや)社長(42)の妻沙美(さみ)さん(41)が考えた。スズ製のドリッパーの表面は、高岡銅器の鋳造に使用する「砂型」をイメージし、ざらざらとした形状をあえて残した。豆入れのふたにはコーヒー豆を表現した持ち手を付けた。沙美さんは、コロナ禍で自宅で過ごす時間が増えていることを念頭に「コーヒーを入れる時間を楽しんでもらえるよう工夫した」と話した。

 今月からインターネット通販や高岡市の本社で販売を始め、既に海外からも注文が寄せられているという。奥社長は「コーヒー好きな面々が知恵を出し合い、機能と手作りの良さが両立する品に仕上がった」と期待を寄せ、新たな商品開発、販路開拓を目指す。

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