自身がデザインした和菓子を見る夏寿光さん(右)と父の徹さん=高岡市城東1丁目の和菓子店「志乃原」

 高岡市高陵中の生徒が美術の授業で考えたデザインをもとに作られた和菓子が、学校近くの和菓子店「志乃原(しのはら)」で商品化されることになった。母の日にちなみ、バラとカーネーションをかたどった菓子で、5月に数量限定で販売する。同店は今後も機会があれば、生徒のデザインを伝統の和菓子に生かしたいとしている。

 高陵中の美術の授業では日本の伝統的なデザインを学ぶため、茶道で味わう上生菓子を題材に取り入れており、2年生約100人が2~3学期に、季節感のある和菓子のデザインを考え、粘土で形づくった。

 志乃原で販売される和菓子をデザインしたのは、父が同店で和菓子職人として働く浦江夏寿光(なずみ)さん(14)。自宅にあった和菓子の専門書を参考に、バラの花と春を表現したデザインを考えた。

 美術の担当教諭が、日本文化の魅力を生徒に伝えるため、生徒のデザインをもとに本物の和菓子を作れないか、志乃原に相談。夏寿光さんの父・徹さんが、バラの花弁一枚一枚を表現した夏寿光さんのデザインをもとに上生菓子を試作した。同店は試作品をもとにバラとカーネーションの菓子を作り、2個セットで販売することにした。

 徹さんはわが子が考案した和菓子の繊細なデザインに「自分の子どもが考えたとは思えない」と喜び、夏寿光さんは父が完成させた和菓子を見て「細かなところまで作られていてすごい。自分がデザインした和菓子をいろんな人に楽しんでもらいたい」と話した。

 美術の宮本陽子教諭は「生徒たちにとって、茶道の盛んな高岡の伝統文化を身近に感じる機会になった」と述べ、志乃原の篠原誠一社長は「これを機に和菓子に興味を持ってほしい」と期待を込めた。

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