20代女性、濃厚接触者は全て陰性

 石川県は5日、県内在住の20代女性が1月中旬に、英国で報告された新型コロナウイルスの変異株に感染していたと発表した。県内で変異株が確認されるのは初めて。国の依頼による再検査で判明した。女性は回復している。県は女性が県内の不特定多数の人と接触しておらず、濃厚接触者が全て陰性のため、女性から変異株の感染が広がっている可能性は小さいとみている。

 県によると、英国株は感染力が高いとされる。女性は県外で確認された感染者の関係者を調査していた際、感染の可能性があったため、検査を受けた。海外の滞在歴はない。女性本人には変異株の感染を伝えていない。

  380人分検査

 変異株かどうかは通常のPCR検査では分からない。県は厚生労働省の依頼を受けて2月10日から、専用の試薬を用いて変異株かどうかを確認するスクリーニング検査を始めた。12月以降に感染が判明し、検体が残っている人を対象にしており、3月5日までに380人分を検査。変異株の検出は現時点でこの女性のみで、今後も検査を続ける。

  より緊張感を 市村金大教授

 県の新型コロナ対策本部会議アドバイザーの市村宏金大医学系教授は北國新聞社の取材に「女性の周囲で陰性が確認されており、県内でただちにまん延している可能性は小さい」と話した。

 英国株は従来のタイプと比べて5~7割程度感染力が高いとする一方、重症化しやすいかは不明とした上で「マスクをつけるなど、基本的な感染対策は変わらない。感染力が高い点に注意し、より緊張感を持つことが大事だ」と強調した。

 ★新型コロナウイルスの変異株 ウイルスが増殖する際、コピーミスで遺伝情報が変化することによって生じる。日本で確認された英国株、南アフリカ株、ブラジル株などは、人への感染に関わる表面のタンパク質が変化し、従来型より感染力が上がっているとみられる。厚生労働省の5日までのまとめでは、空港検疫で見つかった例を含め、20都府県で251人の感染が報告された。

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