IRいしかわ鉄道(金沢市)の今年度決算が、通年での運行を始めた2015年度以来、初めて赤字となる見通しであることが1日、分かった。新型コロナウイルスの影響で利用者が3割超の減少となり、運賃収入が大幅に落ち込んだ。コロナ収束が見通せない中、新年度以降も苦しい経営を強いられるとみられる。

 1日の石川県議会予算委員会協議会で澁谷弘一県企画振興部長が明らかにした。

 IRは15年3月の北陸新幹線金沢開業に伴い、並行在来線の倶利伽羅―金沢の経営をJR西日本から引き継いだ。

 2週間余りしか運賃収入が入らなかった14年度は、純損益が5100万円の赤字だったが、通年での運行となった15年度は2億5700万円の黒字に転じた。以降、16~19年度は1億6300万円~2億3400万円の純利益を計上した。

 一方、今年度の利用者はコロナの影響で大きく減少している。昨年4~12月の利用者は前年同期比33・2%減の481万3202人。実数で約240万人減ったことで赤字を免れない状況となった。

 ただ、県は1日発表した20年度第2次3月補正予算案で、IRの累積黒字が今年度の損失を上回る見通しであることから、同社への補助金を1億5千万円減らしてゼロとする。補助金を出さないのは6年連続となる。

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