ナイフを持って暴れる男(中央)を取り押さえる金沢中署員=25日午前8時、金沢市泉野出町3丁目の市総合体育館

 東京五輪・パラリンピックに向け、石川県警と金沢市は25日、五輪イベント会場となっている金沢市総合体育館(同市泉野出町3丁目)で、イベント中の爆破テロを想定した初の合同訓練を実施した。同体育館は海外選手の事前合宿場所にもなっており、市消防局や施設管理者も加わった4機関約60人が観客の避難誘導や爆発物の処理で連携を確認し、緊急事態への備えに万全を期した。

 同体育館は五輪期間中、競技のパブリックビューイングやスポーツ体験が楽しめるイベント「コミュニティライブサイト」が開催される。同市内で事前合宿を予定するフランスのウエイトリフティング代表チームの練習会場にも使われる。

 五輪開催まで150日を切り、聖火リレーの実施が1カ月後に迫る中、テロ対策への機運も高めようと、実際に関連イベントや合宿地に使われる同体育館を訓練会場に選んだ。

 施設職員が2階メインエントランスホールで爆発物とみられる不審な紙袋を見つけたと想定。金沢中署員が周辺に規制線を張り、市職員と消防隊員が来場者を出口まで誘導した。

 署員が体育館内を見回り、不審な男を発見。ナイフを取り出して暴れ出したため取り押さえた。県警機動隊の爆発物処理部隊は紙袋をマジックハンドで慎重につかみ取り、撤去した。

 訓練後、金沢中署の瀬田昭署長は「訓練の成果を生かし、連携をさらに強化したい」と講評した。

 山野之義市長は「事前合宿中の選手、スタッフへの最大のおもてなしは、安心して練習に取り組める環境を整えることだ。気を緩めることなく対策に取り組みたい」と話した。

無断転載・複製を禁じます